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医療の略語シリーズ⑥『HLA』とは??
瀬田クリニック東京 コンシェルジュスタッフブログ

2021年12月21日

みなさま、こんにちは。
いつもクリニック通信をお読みいただきありがとうございます。
今日は、『医療の略語シリーズ』をお届けしたいと思います。

『HLA』とは、Human Leukocyte Antigen(ヒューマン リューコサイト アンチゲン)の略で、『ヒト白血球抗原』と訳されます。

HLAは白血球の血液型とも呼ばれますが、私たちが良く知っている赤血球の血液型であるA型、B型、AB型、O型とは比べ物にならないくらい種類が多く、その数なんと数万通りとも言われています。

HLAの型を調べるには、ご自身の血液を用いて検査します。
父親と母親の型を1つずつ受け継いでいる私たちは、HLA検査をすると、遺伝子型ごとに2つの型が一対となって1つのセットとして判明します。日本人で最も多いHLAの遺伝子タイプはA*24:02と言われています。
先日、理化学研究所(理研)生命医科学研究センター免疫細胞治療研究チームが発表した『新型コロナウイルスに殺傷効果を持つ記憶免疫キラーT細胞-体内に存在するもう一つの防御部隊-』という研究成果も、このHLA-A*24:02という型のHLAに結合する新型コロナウイルスのスパイク(S)タンパクの一部を見つけたという報告です。

HLA-A*24:02という型のHLAに結合する新型コロナウイルスのスパイク(S)タンパクの一部を攻撃するT細胞

がん細胞やウィルス感染細胞などの異常細胞を見分けて、それらを集中的に攻撃、排除する機能を持つ免疫細胞のT細胞は、異物を識別する時に、異物そのものではなくこのHLAと結合した異物の一部分を認識します。異物のどの部分がHLAに結合するかはHLAの型により決まります。

当院では、樹状細胞というT細胞の指令塔を使った樹状細胞ワクチンを検討する際に、このHLA検査を行います。
ご自身のHLAの型を調べることで、がん抗原(正常細胞には無くがん細胞だけがもつタンパク)のHLAと結合する部分を決めることができます。実際に治療を選択する際は、HLA検査とともに、免疫細胞ががん細胞を攻撃する際の目印となるがん抗原がご自身のがん細胞上で発現しているかを免疫組織化学染色検査という方法で調べ、治療に用いるがん抗原を選択します。
治療法の選択についてはこちらをご参考ください。

瀬田クリニック東京は1999年から、患者さまのがん細胞の性質・特徴を遺伝子レベルで調べ、個別化医療として一人ひとりにあったがん免疫細胞療法の治療を専門医療機関として行っております。
治療についてのご相談や不安、疑問などございましたら、下記フォームよりお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次回クリニック通信でお会いしましょう!

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