花粉症に免疫療法は効くの？
コンシェルジュブログ

2024年3月1日

みなさんこんにちは。
3月に入り、寒暖差が激しい今日この頃。なんとなく鼻ムズムズ、喉イガイガ、目ショボショボ…花粉症の症状が出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今や国民病とも呼ばれはじめている花粉症ですが、食生活や生活様式、環境の変化などで年々増加傾向にあるようです。最近では、免疫とも大いに関わりがある、という声も聞かれます。そこで、花粉症（花粉アレルギー）と免疫の関係について、後藤先生へお話しをうかがいました。

どのようにして花粉アレルギー症状が引き起こされるのでしょうか

アレルゲン（アレルギーを引き起こす物質）が体内に入ると、免疫反応によりそれと結合する抗体ができます。アレルゲンが抗体と結びつくと、肥満細胞に作用しヒスタミンという物質を放出します。このヒスタミンが過剰に作られると、血管が膨らみ、血流量が増加します。それが刺激となり、かゆみや疼痛などのアレルギー症状を引き起こすことになります。アレルギーは過剰な免疫反応により引き起こされます。

花粉症は免疫療法で治りますか？

残念ながら現在では『治る』とは言い切れません。
アレルギーは何らかの理由により、特定の細胞や物質に対して免疫が異常、過剰に働いてしまうことが根本的な問題です。これには、制御性T細胞が上手く機能していないことが関係しています。制御性T細胞というT細胞は、免疫反応が過剰にならないようにブレーキをかけて制御している細胞です。つまり、将来、この制御性T細胞をうまくコントロールすることが、理想的な治療法となる可能性があります。
その他には、ご自身の体調を整え免疫を調節することで、症状が軽減することも考えられます。