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がん治療中に食べてはいけないものは?控えたい食品と症状別の食事の工夫を紹介

がん治療中に食べてはいけないものは?控えたい食品と症状別の食事の工夫を紹介

投稿日:2026年07月31日

更新日:2026年07月31日

がんの治療期間中は、日々の食事内容にも十分な配慮が求められます。特に抗がん剤と相性の良くない食品を口にすると、副作用が強まったり、効果が弱まったりする可能性があるため注意しましょう。

本記事では、がん治療中に食べてはいけないものや、できるだけ控えたいもの、さらに症状別に食事で気を付けたいことをまとめました。これから治療を開始する方や、治療中の食事に悩んでいる方は参考になさってください。

<この記事で分かること>

  • ● がん治療中は、加工肉や塩分の多い食事などを控えるべき理由
  • ● 白血球が大幅に減少しているときは、生ものや発酵食品による感染リスクに注意が必要
  • ● 吐き気があるときは脂肪分の多い食品を避ける、下痢の際は消化の良い食事を選ぶなど、症状に合わせた食事の工夫のポイント

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がんの治療中に食べてはいけないもの

がんと診断されたら、治療の効果を妨げたり、体に負担をかけたりする可能性のあるものは、できるだけ避けることが大切です。ここでは、特に注意したい食品について解説します。

加工肉・レッドミート

加工肉とは、塩漬けや発酵、燻製など保存性を高める加工が施された肉類で、ハムやソーセージなどが該当します。一方のレッドミートは、牛肉や豚肉、羊肉、馬肉などの哺乳類の肉を指し、鶏肉や七面鳥といった家禽類の肉は含まれません。

2015年、世界保健機関(WHO)のがん研究専門機関である国際がん研究機関(IARC)は、加工肉およびレッドミートの摂取が大腸がんのリスク増加と関連していると発表しました(※)。

WHOは「加工肉は一切食べてはいけない」としているわけではありませんが、IARCの報告では、毎日継続して1日50g摂取するごとに大腸がんのリスクが18%上昇するとの結果が示されています。がん治療中は体への負担を考慮し、加工肉やレッドミートはできるだけ控えるのが望ましいでしょう。

※参考:農林水産省「国際がん研究機関(IARC)による加工肉及びレッドミートの発がん性分類評価について」https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/meat.html ,(2023-08-22)

塩分・塩蔵食品

塩分を多く含む食品や塩蔵食品を日常的に食べていると、塩分の過剰摂取によって腎臓に大きな負担がかかります。腎機能が低下すると、体内の塩分や水分をスムーズに排出できなくなり、むくみや食欲低下、吐き気などの症状が現れることがあります。がん治療中は抗がん剤の副作用で体調を崩しやすいため、腎機能低下による症状が重なると、さらに大きな負担がかかってしまうでしょう。

また、塩分の過剰摂取は胃がんのリスク要因になるという報告もあります。抗がん剤治療では味覚が変化し、濃い味付けを好むようになることもありますが、調味料の使い過ぎや漬け物や塩蔵魚、たらこなどの魚卵類はできるだけ控えましょう。

生もの

がん治療中は、刺身や生野菜、果物などの生ものの摂取にも注意が必要です。生ものには細菌が付着している可能性があり、抗がん剤治療によって免疫力が低下している状態では感染症を引き起こすリスクがあります。

特に好中球数が500/μl未満になると感染症に罹患する危険性が高いため、生ものの摂取は避けた方が良いでしょう。ただし、好中球数が大きく低下していない場合は、衛生管理を徹底した上で摂取できることもあります。不安がある場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

発酵食品

がん治療などで好中球数が減少している場合は、納豆やキムチ、漬け物などの発酵食品も避けた方が良いでしょう。発酵食品に含まれる菌類は通常は体に有益ですが、免疫力が大きく低下している場合には、健康な人には問題のない菌でも、悪影響を及ぼす恐れがあります。

また、腸内での発酵を促す食物繊維が多い食品は腸を刺激する作用があるため、大腸がんの手術直後に摂取すると消化不良を引き起こすリスクが高くなります。かかりつけ医から許可が出るまでは発酵食品の摂取は避けた方が良いでしょう。

一部の柑橘類

抗がん剤治療中は、グレープフルーツやスウィーティー、ぶんたん、夏みかんなどの柑橘類の摂取に注意が必要です。これらに含まれるフラノクマリン類には、一部の抗がん剤の吸収量を促進し、血中濃度を高める作用があります。

その結果、通常よりも抗がん剤の効き目が大きくなり、副作用が強く出る可能性があります。特に、濃縮還元ジュースやマーマレードなどはフラノクマリン類の含有量が多い傾向にあるため、できるだけ避けた方が良いでしょう。なお、柑橘類でも、温州みかんやレモン、かぼす、りんごなどは相互作用の心配が比較的少ないとされ、通常は摂取できます。

セントジョーンズワート

セントジョーンズワートとは、ヨーロッパの伝統医学で古くから用いられてきたハーブの一種です。日本ではオトギリソウと呼ばれることもあります。これまで腎臓や肺の病気、不眠症などさまざまな症状に適用されてきましたが、現在では、うつ病や更年期障害、ADHDなどの症状改善を目的として利用されることがあります。

一方で、他の医薬品に少なからず影響をもたらす事例もあることから、相互作用のリスクに注意が必要です。例えば、抗がん剤の一種であるドセタキセルでは、セントジョーンズワートを併用すると薬効が低下するいう報告があります。

セントジョーンズワートはサプリメントや健康食品に含まれていることもあるため、日常的に健康食品やサプリメントを利用している場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

【症状別】がん治療中の食事で気を付けたいこと

がん治療中は、抗がん剤の副作用や病気そのものの影響により、思うように食事が取れないことも少なくありません。症状が強いときは無理に食べる必要はありませんが、体力や免疫力を維持するためには、少量でも口にできる工夫を取り入れることが大切です。

ここでは、治療中に起こりやすい症状別に、食事で気を付けたいポイントをまとめました。

吐き気・嘔吐

抗がん剤の影響で吐き気や嘔吐がある場合は、脂っこい料理や匂いが強い食品は避けた方が良いでしょう。特に脂肪分の多い食品は胃腸に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。

また単品では気にならない匂いでも、複数の食材が混ざることで不快感が増すことがあります。吐き気があるときは食材の種類は少なめにし、味付けも薄味を意識するのがおすすめです。温かい料理は匂いを強く感じやすいため、冷たくて口当たりの良いものを選ぶのも一つの方法でしょう。例えば、ゼリーや冷ややっこ、そうめん、アイスクリームなどは比較的喉ごしも良く、食欲がないときに食べやすい食品です。

ただし、「食べられるから」といって同じものだけを続けて食べるのはおすすめできません。繰り返し摂取することで、その食品自体が吐き気の原因になることもあります。食材をローテーションしながら変化を加えてみましょう。また、食事の量は普段より少なめにした方が負担は少ないです。その代わり回数を増やし、ゆっくり食べることで、体への負担を軽減できます。心身に負担をかけずに食事を楽しめるようになります。

便秘

抗がん剤には腸管運動を弱める作用がある他、食欲減退や制吐剤などの影響も重なり、便秘が起こりやすくなります。便秘の症状があるときは水分をしっかり摂取することが基本です。その上で、海藻類やキノコ類、芋類など食物繊維を多く含む食品を意識して取り入れましょう。

吐き気や嘔吐があるときは脂肪分の多い料理は控えた方が良いと説明しましたが、油分には便の排泄をスムーズにする働きもあります。体調に応じて適量を取り入れることが、便秘対策につながる場合もあります。

ただし、便秘は食事だけで解消するのは困難です。食生活を見直すと共に、定期的に体を動かす、毎日一定のタイミングでトイレに行く習慣を身に付けるなど、日常生活での工夫も併せて行いましょう。

下痢

抗がん剤の種類や体質によっては、薬の影響で腸の蠕動(ぜんどう)の動きが活発になり、白血球の減少時に発生する消化管粘膜の障害によって、下痢が起こることがあります。下痢が続いている間は、腸に負担をかけないことが大切です。湯冷ましやスポーツドリンク、重湯、おかゆ、うどんなど消化に良いものを中心にした食事を心掛けましょう。

反対に、脂肪分の多い食事や食物繊維の多い食品、香辛料の強いものは控えた方が無難です。また、芋類や豆類、キノコ類などはガスの発生を誘発し、下痢の症状を悪化させることがあるため注意が必要です。

口内炎

抗がん剤治療では、薬の影響や白血球減少に伴う口腔内の局所感染などにより、口内炎ができやすくなります。口内炎の痛みがある場合は、水分が多く、柔らかくて口当たりの良い食品を選びましょう。酸味の強いものや香辛料を多く使ったもの、味付けの濃いものは刺激になりやすいため、薄味の料理を意識するのがおすすめです。

また熱い料理や冷たい料理は刺激になるため、常温または人肌程度に冷ましてから食べましょう。

味覚が変わった場合

抗がん剤治療を行うと、味を感じる味蕾(みらい)の働きが低下したり、末梢神経の伝達機能が弱まったりすることで、味覚が変化する場合があります。味覚が変わったと思ったら、さまざまな食材や調理法を試してみることが大切です。

変化の仕方は人によって異なりますが、例えば、苦みを感じやすくなった場合はだしを生かした薄味にする、甘みを強く感じる場合は塩味をやや強めにするなど、変化に応じた工夫を取り入れるのがポイントになります。また、食器を工夫するのも一つの方法です。金属製のスプーンやフォークで金属味を強く感じるようなら、プラスチック製のカトラリーに交換するだけでも違和感が軽減することがあります。

がん治療中は食材や調理の方法を工夫してみよう

がん治療中は、がんのリスクを高めるとされる食材や、抗がん剤との相互作用を起こす可能性のある食品はできるだけ控えましょう。特に白血球が減少しているときは、食事を通じた感染症リスクが高まる傾向にあります。かかりつけ医と相談し、食べて良いものと食べてはいけないものについてアドバイスをもらうことが大切です。

また、副作用の症状によっては食事そのものが負担になることもあります。体調や症状に合わせて食材の選び方や調理の方法をアレンジすると共に、かかりつけ医と相談し、心身の負担を軽減できる方法を一緒に考えていきましょう。

瀬田クリニック東京では、長年にわたる豊富な経験と治療実績を基に、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療メニューを提案します。がん治療専門医が診療を担当し、標準治療の状況を考慮しながら、個別化がん免疫療法をはじめとした治療の選択肢をご提案します。

「自分に合ったがん治療を行いたい」「治療の選択肢について相談したい」という方は、ぜひ瀬田クリニック東京までご相談ください。また、当院では免疫細胞治療に関する資料もお送りしております。より詳しい情報を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

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