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「免疫低下で起こるがんに、免疫細胞治療は欠かせません。
標準治療のベースとなる治療として期待しています。」全国の連携医療機関を訪ねて① LSI札幌クリニック 杉江理事長インタビュー

2018年6月6日

今回より、当グループと連携して各地域で免疫細胞治療を提供いただいている連携医療機関の先生をお訪ねして、インタビューしてまいります。第一回目の今回は、札幌にあるLSI札幌クリニックを訪ね、免疫細胞治療にかける想いについて杉江理事長にじっくりお話を聞いてきました。

 杉江広紀先生について

杉江広紀 先生

医療法人 新産健会 LSI札幌クリニック 理事長
1983年旭川医科大学卒業後、同大学放射線科助手、慶應義塾大学医学部放射線診断部などを経て、札幌市内にクリニックを開設。2006年から現職。

<LSI札幌クリニックについて>

札幌駅から地下鉄でひと駅の交通至便な立地で、高精度の検査機器による検診を通じてがんの早期発見に尽力され、地域の皆さんの健康維持に貢献されているクリニックです。2012年から当グループの特定連携医療機関として、がん免疫細胞治療を実施しています。 詳しくはこちら

LSI札幌クリニック

本日はよろしくお願いします。LSI札幌クリニックで提供している免疫細胞治療について、いろいろとお聞かせいただければと思っています。

はい、よろしくお願いします。

では早速ですが、先生のクリニックでがんの免疫細胞治療を実施している理由をお聞かせください。

特殊ながんは別として、がんは体の免疫が低下し、異変の起きた細胞が際限なく増殖する病気です。もともと免疫の低下が原因なのですから、免疫を向上させる免疫細胞治療に着目するのは当然です。海外ではその効果に一定の評価を得ているものの、日本では免疫細胞治療について広く知られておらず、患者さんにがん治療の選択肢として紹介しない先生方もまだ多いと思います。

当院はPETやMRI、CT、マンモグラフィーといった高精度の検査機器を備え、がんの早期発見に力を入れるクリニックです。こうした検査でがんが見つかった方に検討いただく治療の選択肢の一つとして、副作用がほとんどなく体に優しい免疫細胞治療をご案内できればと考えて、瀬田クリニックグループと医療連携(医療連携について詳しくはこちら)する形で治療を実施しています。

優しいまなざしでお話される杉江理事長

優しいまなざしでお話される杉江理事長

 標準治療以外の治療法についても、現場の先生方にもっと知ってほしい

昔は放射線治療も、医療現場での理解が進まなかったと聞きます。

ええ、私は放射線科医なので昔の放射線治療のことを思い出します。昔は患者さんや主治医に放射線治療の利点が理解されず、なかなか利用が広がりませんでした。放射線治療に来る患者さんは他の治療法をすべて終えた末期の患者さんで「何もすることがなく放射線でもあててもらう」といった感じの方もいました。現在はご承知のように手術、抗がん剤と並ぶ三大治療となっていますが、免疫細胞治療の状況は、放射線治療が広まる前の時期によく似ていると感じています。

免疫細胞治療も今後、放射線治療のように定着していく可能性があるということですね。

そうですね、現時点で標準治療とされているもの以外の治療法についても、現場の先生方にもっと知っていただきたいと思っています。医療現場の理解不足から患者さんに必要な情報が伝わらないことで、治療の選択肢が失われることは非常に残念です。

標準治療以外の治療についても、本来なら医学部をはじめ医療系学部でも専門教育の一環として教えるべきことで、さらに社会全体に対してもそういった治療法を科学的根拠にもとづいて伝えることが必要ではないでしょうか。

患者さんの選択肢が広がることは重要ですね。LSI札幌クリニックではどのような患者さんが免疫細胞治療を受けられていますか?

がんが疑われる患者さんの多くは消化器など部位別の内科や外科を受診され、そこで集学的治療を行った場合でも、早い段階から免疫細胞治療が選択肢に挙がることはありません。ですから当院で免疫細胞治療を受けられている方も、現状では標準治療では手の施しようがなくなり、主治医に緩和ケアを提案されたようなケースがほとんどです。

その段階で受ける緩和ケアは「もうこれ以上の治療はしません」と宣告されるのと同義で、患者さんは現代のがん治療の制度に見捨てられ、精神的にも希望が見いだせなくなった「がん難民」になってしまいます。それでも何とかしたいと治療法を探された患者さんやご家族が、当院にお見えになっているのだと思います。

私自身はもっと早い段階から免疫細胞治療を受ける方が増えてほしいと願っていますが、標準治療ではもはや治療困難とされた患者さんの社会的なニーズも確かにあり、それに応えることも重要と感じています。

 免疫の治療なくして、がんの治療なし

それでは先生はどのような活用が望ましいと考えられていますか?

私がこれからの免疫細胞治療に期待しているのは、検診などで早期にがんを見つけ、それを早期に治療する流れの中で使われることです。がんは免疫の低下が原因ですから、それを放っておいて対症療法的な治療ばかり進めても、根本的な治療には至らないでしょう。「免疫の治療なくして、がんの治療なし」です。

むろん免疫細胞治療のみに絞る必要はなく、放射線治療や抗がん剤治療との併用で治療成績が向上するといった知見もあるようですから、免疫細胞治療による免疫機能の向上を治療のベースとして、そこに必要な三大治療を追加するという形が望ましいと思っています。

三大治療を支える治療になりうるということですね。

はい。今後は主治医がステージⅠ、Ⅱの患者さんに対して「いわゆる標準治療といわれる三大治療のほかに、再発予防や併用治療として免疫細胞治療という方法もあり、自費治療になるがどうするか」といった情報提供を行い、早期から治療の選択肢の一つに加えるべきではないでしょうか。

「瀬田クリニックグループには、パイオニアとしてのプライドを持って治療を続けてほしいです」と語る杉江理事長

「瀬田クリニックグループには、パイオニアとしてのプライドを持って治療を続けてほしいです」と語る杉江理事長

がん治療を終えた患者さんは再発の有無も気にされると思います。

現状ではがんの再発や転移を完全に防ぐことはできません。ただ、免疫機能を向上させることで、再発予防の効果も期待できるでしょう。たとえ標準治療で根治したと判断されても、患者さんの中には免疫機能が落ちた状態の方もいます。このとき目に見えないほど微小ながんが体内に残っていたら、免疫が落ちた体の中で次第に勢いを増してくることも考えられます。ですから免疫細胞治療によって免疫機能を正常に戻していくことにより、そうしたがんも再発しづらくなると考えています。

免疫細胞治療は治療の実践だけでなく、がん治療を専門とする学会でも注目されたりと、研究も非常に盛んです。今後は免疫細胞治療も大きく発展すると期待され、今まで以上に「がんは治る病気」になっていくと思います。

免疫細胞治療の発展が、がん治療自体の発展に繋がるかもしれませんね。最後に患者さんや一般の方へのメッセージをお願いします。

万一、がんが見つかったとしても、いたずらに不安に思われることはありません。ここ10数年でがん治療は飛躍的な進展を遂げているからです。ステージ分けも含め診断が正確になり、めざましく進化した抗がん剤治療と放射線治療などを用いて、患者さんの症状に適した治療が可能になっています。

一方で、一部のメディアで批判されているように、科学的根拠に基づかず、効果が期待できないやり方を治療と称する施設も散見され、標準治療以外の治療法を検討されている患者さんやご家族は不安を抱える結果になっているでしょう。私もこのままでは悪貨が良貨を駆逐するような事態になりかねないと危惧しています。

その意味でも東京大学名誉教授の江川滉二先生が創設された瀬田クリニックグループには、これからもエビデンスに基づいた適切な免疫細胞治療を提供していただいて、この治療が医療現場や社会全体に根づくまで、パイオニアとしてのプライドを持って邁進してほしいですね。当院も地域のニーズに応えて免疫細胞治療を提供していきますので、これまで以上に多くの患者さんにご利用いただきたいと思っています。

本日はありがとうございました。

 LSI札幌クリニックについて

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