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遺伝子解析に基づく個別化がん免疫療法

目次

個別化医療のはなし

  • 先生、私、最近『個別化医療』という言葉をよく聞きます。
    どういう医療のことを言うのですか?

  • 個別化医療というのは、その病気に対して、皆一様に同じ治療を行うのではなく、1人ひとりの体質や病気のタイプに合わせた治療を行うことを言います。

  • 当院が取材協力した動画が掲載されています
    inspection_bnr.png医療ドキュメンタリー『がん治療は個別化医療へ』
    ※2019年BS12にて放映
  • そうなんですね、よくわかりました。
    では先生、個別化医療のなかでも、瀬田クリニックの個別化医療はどういうものですか?

  • はい、次の『瀬田クリニックの個別化がん免疫療法について』で詳しく説明していきます。

瀬田クリニックの個別化がん免疫療法について

瀬田クリニック東京では、患者さんの免疫機能やがん細胞の免疫的特性を診断して、複数の免疫療法の中から、個別にもっとも適切なものを選択する個別化医療を行っています。
さらには、がん細胞の遺伝子をすべて解析し、遺伝子変異をすべて特定して、その情報を基に設計した「究極の個別化医療」を開始しています。その患者さんだけにしか存在しない遺伝子変異を特定して治療を行います。
ここでは、「究極の個別化医療」ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンについてご説明します。

『唯一、あなただけ』の治療法
~究極の個別化医療 ネオアンチゲンとは~

がん細胞は、正常細胞が分裂する際に、遺伝子がコピーミスを起こし、それが積み重なっていくことによって発生します。そのため、がん細胞は“遺伝子の変異(キズ)”をたくさん抱えています。遺伝子の変異は、ある程度がん患者さんに共通して見つかるものと、1人ひとり異なっているものがあります。後者は、唯一その患者さんだけにみつかる遺伝子変異です。この変異によりできる抗原をネオアンチゲン(neoantigen:neo=新しい、antigen=抗原)と言います。

ネオアンチゲンとは

ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンとは

ネオアンチゲンの作製には、患者さんのがん組織を用いてすべてのゲノムの解析による遺伝子検査を行い、発生している遺伝子の変異をすべて特定する必要があります。ネオアンチゲンを調べるための遺伝子検査は、特定の遺伝子のみを調べる遺伝子パネル検査とは違い、遺伝子を構成するすべてのDNAを網羅して調べます。特定されたネオアンチゲンを人工的に作製し、樹状細胞にがんの目印として取り込ませて治療を行います。
がん組織内で新たに発現するネオアンチゲンは、強力な免疫反応を引き起こすことが知られており、このネオアンチゲンを利用する樹状細胞ワクチンは高い効果が期待されます。また、遺伝子解析により患者さん一人ひとりに最適なネオアンチゲンを作製し使用するため、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンは遺伝子レベルで個別化された究極のオーダーメイドワクチン、『あなただけ』の治療法と言えます。

ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンとは

ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン治療の流れ

  1. がん組織の入手※腫瘍組織は、ホルマリン固定や未固定問いません。
    ※がん細胞の入手方法については当院までご相談下さい。
  2. ネオアンチゲン解析検査の実施、ネオアンチゲンの特定
  3. ネオアンチゲンペプチドの合成
  4. 樹状細胞の採取

    アフェレーシス(成分採血)という方法で、
    体外で血液を循環させながら必要な細胞成分のみを採取します。

  5. ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンの製造
  6. ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンの投与

    がんの目印を記憶した樹状細胞を再び体内に戻します。
    アフェレーシスで得られた細胞の量によって、治療回数が決まります(6回~12回)。

>ネオアンチゲン樹状細胞ワクチンについて、くわしくはコチラ

個別化がん免疫療法のための検査

当院の個別化がん免疫療法を行うにあたっては、遺伝子検査(全ゲノム解析)を含めて、他にもさまざまな検査を行います。

遺伝子検査(全ゲノム解析)

ネオアンチゲン解析
手術で切除した、あるいは生検用に採取したがん組織を、次世代シーケンサーですべての遺伝子を解析し、がん細胞にのみ発現しているネオアンチゲン(がん変異抗原)を調べます。
ネオアンチゲンはがん細胞にだけみられる抗原で、その患者さんのみに発現している目印です。オンコアンチゲンより強い免疫応答が生じると考えられています。このネオアンチゲンを標的とした樹状細胞ワクチンが可能となりました。
ネオアンチゲン解析
マイクロサテライト不安定検査
がん細胞の遺伝子配列の不安定性が高い場合、免疫を用いた治療の効果が高くなると考えられ、免疫チェックポイント阻害剤の適応になる可能性があります。
腫瘍遺伝子変異量(TMB)測定
腫瘍遺伝子変異量(TMB)は、がん細胞のゲノムに生じた遺伝子変異の量です。この測定によって、免疫チェックポイント阻害剤などの効果を予測することができます。

免疫組織化学染色検査

MHCおよびオンコアンチゲン発現解析検査
がん細胞の免疫的な特徴を調べる検査です。がん抗原を細胞表面に出すために必要なMHCという分子の発現状況、従来から研究され免疫療法の標的分子として使われていたオンコアンチゲンと呼ばれる抗原を特定することができます。
腫瘍細胞のPD-L1発現解析検査
がん細胞が免疫チェックポイント阻害剤の標的となる分子であるPD-L1を出しているかを調べます。免疫チェックポイント阻害剤の効果を図ることができます。
腫瘍内浸潤リンパ球検査
がん組織内で、がん細胞を攻撃しているリンパ球の種類や数を調べます。体内でがん細胞がどの程度、免疫の攻撃を受けているかを知ることができます。

免疫機能検査

患者さんの体内のがんに対する免疫応答を担う免疫細胞の数やバランスを評価することにより、どのような免疫療法が必要かを判断することができます。

HLA検査

白血球の型を調べます。HLAはMHC分子の型のことで、人工がん抗原を選択する際に必要となります。

最適な治療法の選択

  • 先生、治療法が「合う、合わない」ではないんですね。
    きちんと検査を行い、患者さんの体質や状況によって、治療法を選択していくのですね。

  • はい、そうなんです。
    当院には複数の免疫細胞療法があります。下の『治療法選択のためのディシジョンツリー』でお示ししますので、参考に見てみてください。

治療法選択のためのディシジョンツリー

患者さんの個々の病状やがん細胞の性質、免疫環境をもとに、最適な治療法をご提案します。
もっと詳しく知りたい方は、『検査に基づく治療法の選択』をご覧ください。

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