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免疫療法(免疫細胞治療)の治療効果・成績

ここでは、当院で免疫療法(免疫細胞治療)をお受けになった患者さんの治療効果・成績についてまとめています。当院では患者さん・ご家族にご納得の上で治療をお受けいただくため、長年の治療データを分析し、客観的なデータとして公開しています。

  • 治療効果・成績に
    ついて
  • 手術後の
    再発予防効果について
  • 治療効果の
    考え方について
  • 治療効果・成績について

    ここで紹介している治療効果のデータは、当院または連携医療機関で、1999年4月~2009年3月に免疫細胞治療を1クール(6回)以上行った患者さん5,460名のうち、肺、胃、大腸、肝、膵、乳、子宮、卵巣の原発がん患者さんの1,198症例についてまとめたものです。

    上記からは、およそ半数の患者さんで、がんが縮小、あるいは一定期間がんの進行を抑えられたことが読み取れます(※)。

    ※病勢コントロール率:54.0% = 完全奏効1.4%、部分奏効11.9%、長期安定12.1%、安定28.6%

    なお、がんが画像上消失した場合は「完全奏効」、がんの直径が30%以上縮小した場合は「部分奏効」、がんが縮小しても30%に至らないものや大きさに変化がなかった場合は、その持続期間が6か月以上のものを「長期安定」、6か月未満を「安定」、そして進行を止められなかった場合を「進行」としています(この中には、治療により進行の早さが穏やかになった例も含まれます)。これらは「RECISTガイドライン」と呼ばれ、国際的に使用される治療効果判定のためのガイドラインをベースに作成したものです。

    また、上記治療効果データの対象となった1,198名の患者さんの中には免疫細胞治療のみを受けている方と、化学療法など他の治療法を併用している方がいます。それぞれの結果について、以下の通りお示しします。

    • 免疫細胞治療のみを受診した場合:病勢コントロール率53.4%、有効率21.7%、奏効率5.9%
    • 他の治療と併用した場合:病勢コントロール率57.4%、有効率27.4%、奏効率17.0%

    (注)

    • 有効性評価は、RECISTガイドライン(国際的に使用される治療効果判定のためのガイドライン)に準じ、画像評価による腫瘍縮小効果をもとに行い、以下の基準を満たす画像での病変の比較が可能であった1,198例を対象に治療効果調査を実施しました。
      (1)治療前の画像:治療開始の60日前から2回目投与開始前までに撮影したもの
      (2)治療後の画像:5回目投与以降で6回目投与後30日以内に撮影したもの
      (3)上記の画像が保管されている、あるいは保管がなくとも明確な記録、または主治医からの報告書があるもの
    • 1999年4月から2009年3月に、瀬田クリニックグループまたは連携医療機関に来院し、免疫細胞治療を6回(1クール)以上受けた5,460例の中で、原発臓器が肺、胃、大腸、肝、膵、乳、子宮、卵巣の症例について示しています。
    • 上記治療効果調査の対象となった1,198名の患者さんのうち、(1)完全奏効(17名)、(2)部分奏効(143名)、(3)長期安定(145名)と判定された合計305名の症例を有効(有効率25.5%)と判断しています。
    • 百分率は小数点以下第2位を四捨五入して算出しています。四捨五入の関係で、百分率の合計が100%にならない場合があります。
    • なお、治療成績データは論文『Egawa K. Immuno-cell therapy of cancer in Japan. Anticancer Res. 2004 24(5C):3321-6.』を参照。その後の症例の追加に伴い更新しています。

    手術後の再発予防効果について

  • 手術後の再発予防効果について

    免疫細胞治療は、手術で取り残したり、術前の検査で発見できず再発の原因となってしまう微小ながんに対しても全身的に作用するため、再発予防には特に適しています。
    手術後の再発予防治療として一般には化学療法が用いられますが、免疫機能の低下など副作用の問題が生じる場合もあります。免疫細胞治療は、副作用の心配をほとんどせずに、再発予防効果を期待できます。実際、千葉県がんセンターや国立がんセンター等の研究により、手術後に免疫細胞治療を行うことで再発が減少し、生存率が高まったという結果が、海外の権威ある学術誌に報告( Gastroenterology(2015)、Cancer Immunol Immunother(2014)、Lancet(2000)、Cancer(1997))されています。(※)

    (※)
    ・『Gastroenterology』
    Lee JH, Lee JH, Lim YS, Yeon JE, Song TJ, Yu SJ, Gwak GY, Kim KM, Kim YJ, Lee JW,Yoon JH. Adjuvant Immunotherapy With Autologous Cytokine-Induced Killer Cells for Hepatocellular Carcinoma Gastroenterology;148:1383–1391, 2015
    ・『Cancer Immunol Immunother』
    Kimura H, Matsui Y, Ishikawa A, Nakajima T, Yoshino M, Sakairi Y.Randomized controlled phase III trial of adjuvant
    chemo-immunotherapy with activated killer T cells and dendritic cells in patients with resected primary lung cancer. Cancer Immunol Immunother. Epub 2014 Sep 28.
    ・『Lancet』
    Takayama T, Sekine T, Makuuchi M, Yamasaki S, Kosuge T, Yamamoto J, Shimada K, Sakamoto M, Hirohashi S, Ohashi Y,
    Kakizoe T., Adoptive immunotherapy to lower postsurgical recurrence rates of hepatocellular carcinoma: a randomised
    trial., Lancet. 356(9232):802-7, 2000.
    ・『Cancer』
    Kimura H, Yamaguchi Y., A phase III randomized study of interleukin-2 lymphokine-activated killer cell immunotherapy combined with chemotherapy or radiotherapy after curative or noncurative resection of primary lung carcinoma. Cancer.
    80(1):42-9, 1997

    治療効果の考え方について

  • 治療効果の考え方について

    ここでは、数値化しやすく長年のデータ蓄積がある評価指標として「がんの縮小」を用いていますが、免疫細胞治療はがんの縮小のみを目指す治療ではありません。

    免疫細胞治療は、がんを短期的に縮小させる効果では他の標準治療に劣りますが、完全治癒が望めない進行がんの方であっても、体力の低下をできるだけ抑えながら、高いQOL(生活の質)を保った生活を続けていただくことも可能な治療です。
    本項の治療成績で示している「長期安定」は、そういった免疫細胞治療の治療効果を示すものと考え、「完全奏効」と「部分奏効」に加えて「長期安定」例も治療の有効例と判定しています。

    長期安定と判定された方の中には、がんの大きさそのものにはほとんど変化が見られないにもかかわらず、何ら不都合なく生活している患者さんが大勢いらっしゃいます。

    また、医学界においても、がんの縮小・消失だけを効果判定の基準とするのではなく、むしろQOL(生活の質)を重視し、できるだけ客観的にがんの治療効果をとらえようとする動きが出てきています。
    当院でも免疫機能検査を導入し、免疫機能を数値化し治療前後で比較することで、免疫細胞治療の治療効果を客観的に判定しようとする動きを進めています。

    治療成績について

 
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