×閉じる

当院と連携している全国の医療機関

×閉じる

症例紹介-悪性黒色腫に対する免疫療法

悪性黒色腫の転移再発症例に対して、樹状細胞ワクチン療法、アルファ・ベータT細胞療法とインターフェロン-βを併用することにより、転移部の一部消失と長期的に病気の進行を抑えられた一例

患者さん:
50歳 女性
治療法:
樹状細胞ワクチン療法, アルファ・ベータT細胞療法

治療までの経緯

2003年1月に鼻腔悪性黒色腫と診断され、同年5月15日に外科手術を受け、術後はピシバニールによる非特異的免疫療法が行われていました。同年10月頃より全身の皮膚と表在リンパ節に転移が出現し、化学療法を1クール行いましたが、副作用のため本人の希望で治療を中止し、同年12月当院を受診されました。

治療内容と経過

翌年1月よりペプチド感作樹状細胞ワクチン療法アルファ・ベータT細胞療法を開始し、3回目の治療からは転移部位へのインターフェロン-βと活性化自己リンパ球の混注が行われました。6回目の治療終了時の同年3月、皮膚転移巣については治療開始後の出現が7個ありましたが、14個の消失、9個の縮小、7個のやや縮小、CTでは頚部リンパ節、胸部リンパ節の縮小が認められました。以降も治療間隔を徐々に延長し、その間全身状態は良好で、8月と10月には化学療法(ダカルバジン、ニドラン、プラトシン、タモキシフェン)が行われました。12月21日に29回目にて治療を終了しました。

悪性黒色腫に対する免疫療法case17
悪性黒色腫に対する免疫療法case17_2

考察

この患者さんは手術後に遠隔転移再発をきたし、化学療法が副作用の為中止された状態で、1年間免疫細胞療法とインターフェロンβの局注を行いました。1クール目は改善が認められ、2クール目以降も進行は抑えられ、全身状態も良好に保たれていました。

治療の経過

2004年1月
ペプチド感作樹状細胞ワクチン療法とアルファ・ベータT細胞療法(DC+αβT-LAK)を開始
2004年2月
3回目の治療から転移部位へのインターフェロン-β(IFN-β)とアルファ・ベータT細胞の混注を開始
2004年3月
6回目の治療終了時に、皮膚転移巣については治療開始後の出現が7個あったが、14個の消失、9個の縮小、7個のやや縮小、CTでは頚部リンパ節、胸部リ ンパ節の縮小が認められた。これ以降は治療間隔を徐々に延長し、その間全身状態は良好
2004年8月
化学療法(ダカルバジン、ニドラン、プラトシン、タモキシフェン)を行う
2004年10月
化学療法(ダカルバジン、ニドラン、プラトシン、タモキシフェン)を行う
2004年12月
21日29回目にて治療終了

悪性黒色腫がんとは

悪性黒色腫は、「ほくろのがん」とも呼ばれ、皮膚や髪の毛の色素を作る色素細胞ががん化し、皮膚や爪に黒いシミや盛り上がった形で現れます。発生原因は現在解明されていませんが、紫外線による影響や外的刺激が要因と考えられています。

 
このページの先頭へ