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症例紹介-乳がんに対する免疫療法

免疫細胞治療とビスフォスフォネートが有効であった乳がんの全身多発骨転移の一例

患者さん:
61歳 女性
治療法:
アルファ・ベータT細胞療法

治療までの経緯

乳がんのため右の乳房を全切除後、経過観察を行っていたが、2001年4月に腰痛があったため検査したところ、骨への再発(多発性骨転移)と診断されました。ホルモン療法が効かないタイプのがんだったため、抗がん剤治療を勧められましたが患者さんは辞退。

温熱療法を受けた後、緩和ケアを受けていましたが、痛みが強くなってきたため、2002年に瀬田クリニックグループ(東京)を受診。

治療内容と経過

初診時は脊椎、骨盤、頭骨、胸骨、肋骨などに転移が見られ、痛みが強く車椅子を使用するほどでした。アルファ・ベータT細胞療法を2週間間隔で4回実施後、腫瘍マーカー(CEA,CA15-3)の値はやや下がったものの痛みに変化はありませんでした。

しかし引き続き、4週間間隔でビスフォスフォネートと併用したところ、痛みが次第に軽くなり、6月には腫瘍マーカーの値も著しく低下。8月には痛みがとても軽くなったとのことで、以降は経過観察となりました。

乳がんに対する免疫療法breast_cancer_a

乳がんに対する免疫療法breast_cancer_b

乳がんに対する免疫療法breast_cancer_c

 

 

考察

ビスフォスフォネート製剤であるパミドロン酸ニナトリウム(アレディア®)は骨転移に伴う病的骨折等の骨関連の合併症の発生を減少させ、痛みを軽減させる作用が臨床試験により証明されています。

腫瘍そのものを小さくする作用は明らかになっていないものの、近年の研究から、Tリンパ球の一つガンマ・デルタT細胞を活性化させることが明らかになりつつあります。そのため、ビスフォスフォネートと免疫細胞治療とを併用することで、相乗効果で腫瘍を小さくしたり消したりする可能性が期待されます。

乳がんとは

乳汁をつくり分泌する乳腺組織にできるがん。発症や進行には女性ホルモンのエストロゲンが関与するとされる。

 
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