CD3 分子は T 細胞表面で抗原を認識する T 細胞受容体の一部を構成する分子で、 T 細胞を抗 CD3 抗体で刺激すると T 細胞一般があたかも抗原刺激を受けたかのような影響を受けます。実際には抗 CD3 抗体を固着させた培養フラスコを用いて培養を行うと、 T 細胞にこのような刺激を与えることが出来ます。
IL-2 は T 細胞の増殖・活性化の因子で、遺伝子工学的に作られたものを使用します。 IL-2 を培養液に加えると T 細胞表面にある IL-2 受容体に結合してリンパ球の中でも T 細胞の増殖が起こります。
このようなやり方で、2週間の培養で数十億個の活性化された T 細胞を得ることが出来ます。この方法により得られた細胞( CD3-LAK と呼ばれる)は、がん細胞一般に対する強い細胞障害活性と、腫瘍壊死因子やインターフェロンガンマなどの有用なリンフォカインを生産する活性を持っています。しかしこの T 細胞は患者さん自身のがん細胞に対する特異性はありません。