医療法人社団 滉志会「瀬田クリニックグループ」は、 2007年 10月 1日より免疫細胞療法の新しいメニューとして、『ガンマ・デルタ T 細胞療法』による治療を開始しました。
他の免疫細胞療法とは異なる作用機序でがん細胞を攻撃する『ガンマ・デルタ T 細胞療法』が加わることで、免疫細胞療法の治療メニューが拡充され、患者様に新たな治療選択肢を提供いたします。
『ガンマ・デルタ T 細胞療法』は、アルファ・ベータ T 細胞療法(旧: CD3-LAK )と同様、活性化自己リンパ球療法の一種で、ガンマ・デルタ T 細胞を選択的に活性化、増殖させる新しい技術を用います。
末梢血液中に含まれるガンマ・デルタ型 T 細胞を、がんの溶骨性骨転移などで使用されるアミノビスフォスフォネート製剤と IL-2 の組み合わせによって選択的に活性化、増殖させて患者自身の体内に戻す治療法で、アルファ・ベータ T 細胞療法と比較して、より活性化されたガンマ・デルタ型 T 細胞が数多くを占めます。ガンマ・デルタ型 T 細胞は、アルファ・ベータ T 細胞と異なる性質を有しており、がんに対する攻撃の作用機序が異なっています。
この度、『ガンマ・デルタ T 細胞療法』が治療メニューに加わることで、これまでの治療法だけでは十分な効果が期待できない患者様に対して、新しい治療法を提供することになります。
<ガンマ・デルタT細胞療法> 【骨腫瘍、骨転移への応用】
ガンマ・デルタ T 細胞は、骨へ集積しやすい性質があることから骨腫瘍、骨転移への効果が期待されています。
ガンマ・デルタ T 細胞は溶骨性骨転移に使用される薬剤であるゾレドロン酸で活性化され、また、ゾレドロン酸が作用したがん細胞への傷害活性が高いことが知られています。
したがって、骨に親和性を有するゾレドロン酸などを併用することで、骨局所において、ガンマ・デルタ T 細胞が活性化され、がん細胞をより強力に殺傷することが考えられます。 【抗体医薬との併用における効果】
乳がんなどの治療にトラスツズマブ(ハーセプチン®)などの抗体医薬が使用されています。これらの抗体医薬はがん細胞表面に結合し、そこに免疫細胞が作用し、がん細胞を殺傷します。
この作用は抗体依存性細胞傷害作用とよばれます。 ガンマ・デルタ T 細胞はこの抗体依存性細胞傷害作用に働くことが確認されています。
したがって、ガンマ・デルタ T 細胞療法は抗体医薬との併用での相乗効果が期待されています。