個別化医療

一人ひとりみな違うがんに対して、「その人だけの」治療を提案

「患者さん本位であること」を形にするため掲げている方針の一つに、「個別化医療」があります。
瀬田クリニックグループは、1999年の設立以来、14,000名を超す患者さんの治療に携わってまいりましたが、がん種や症状、体質、ライフスタイルから人生観まで、お一人おひとりみな違います。患者さんが14,000名いらっしゃれば、治療の方針や方法は14,000通りあります。

免疫細胞治療の大きな特徴の一つに、その中で活用する免疫細胞が複数あり、それぞれ違った性格を有しているということが挙げられます。
一方、がん細胞も患者さん一人ひとり、種類や特徴が違います。それは分子レベルで解明が進んでおり、その分子を標的に「狙いうち」することが、現在行われている免疫細胞治療の作用の基本となっています。よって患者さん一人ひとりのがん細胞や病状に合わせ、どの免疫細胞をどのように使うか、という戦略を練ることが可能なのです。

【一人ひとりの症状に応じた免疫細胞治療を選択】(注)ここで挙げた選択チャートはあくまで一例です。実際は診察の中で医師との相談を踏まえ決定されます

患者さんのがん細胞を分子レベルで調べ、標的とする分子に応じてもっとも効果的と考えられる治療法を用いることが、免疫細胞治療においては重要となります。
一例として、瀬田クリニックグループでは、がん細胞の特徴を推定する検査方法「免疫組織化学染色検査」を導入しています。この検査では、薬剤でがん細胞の「MHCクラスⅠ」という分子を染め、どの程度たくさんその分子ががんの表面に出ているかを調べます。MHCクラスⅠとは、がんが「自分ががんである」という目印(抗原)を出すために必要な分子で、たくさん出ていれば樹状細胞ワクチン療法が有効であるといえます。少ししか出ていない、あるいはまったく出ていなければ他の治療法が候補となります。同様の検査手法で、がんに出ている抗原の種類を調べる検査もあり、それにより合成ペプチドによる樹状細胞ワクチン療法が適しているかどうかがわかります。

免疫組織化学染色検査によるがん組織上のMHCクラスIの発現量の違い

  • 強発現例

    [MHCクラスIが多いがん組織] 樹状細胞ワクチン療法などの治療法が有効と考えられる

  • 低発現例

    未発現例

    [MHCクラスIが少ないがん組織] アルファ・ベータT細胞療法やガンマ・デルタT細胞療法などの有効性が維持できる

近年の研究から、抗がん剤や放射線による治療と免疫細胞治療を併用することでより高い効果が期待できるということも明らかになりつつあります。免疫細胞治療は、患者さんが主治医のもとで受けている治療に「代わるもの」ではなく、ほかの治療と組み合わせることで生活の質を維持しながら、がんの縮小や再発防止、進行の抑制といった効果を追求する「集学的治療」の一役を担っています。
瀬田クリニックグループは、先進的な検査技術を用い、またきめ細やかに患者さんの状況をお伺いすることで、徹底した個別化を追求し、各種の治療法から患者さんに最適と考えられる治療をご提案します。