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回答一覧
がんの通常の療法について

Q 手術だけでがんが治ることもあるのですか?
A それはあります。 昔にくらべるとがんの治療成績が良くなってきたということが報じられていますが、それは主として診断技術が進歩してきたことによる早期発見と、それに伴って早期手術が行われるようになったことによっています。
つまり、がんも極めて早期に手術して取り去れば、それだけで再発せずに治癒することが多いのです。
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がんの非通常療法について

Q 免疫療法というのは、どういう治療法ですか?
A  私達の体を作っている何十兆個という細胞の中には、実際にがんという病気が発生するよりもずっと高い頻度でがん化するものがあると考えられています。そしてがん化した細胞が、実際のがんという病気にまで進展するのを防いでいるのが体の抵抗力であり、その抵抗力の中心になっているのが免疫の力です。

 体が健康な状態では、発生したがん細胞の力より抵抗力の方が勝っているために、がん細胞は殺されて健康が保たれます。しかし、何らかのきっかけでがんの力が体の抵抗力を超えるようになると、がん細胞が育ってがんという病気に至ってしまいます。手術でがんの大部分を取り去って、がんと抵抗力のバランスを再び抵抗力の方に傾けると、がんは治癒に向かう可能性があります。抗がん剤治療の場合は、がんの力も削がれるでしょうが抵抗力はそれ以上に減少し、バランスが抵抗力の方に傾くということにはならないので、なかなか治癒には向いません。

 免疫療法の場合は、もともと抵抗力を乗り越えて出来てきたがんはそのままにして、抵抗力の方を強化するわけですから、よほど強力にこれを行わなければ効果が出ないことになります。 また手術と免疫療法を組み合わせて、目に見えるがんは取り去り、その後で免疫療法を行えば、がんと抵抗力のバランスが大きく抵抗力の方に傾くことになるので、一番合理的な治療になります。

■がんと体の抵抗力のバランス
健康 がん < 抵抗力(抵抗力の主役は免疫系)
抵抗力ががんの芽を摘む(がん発生の監視)
病気(がん) がん > 抵抗力
がんの力が抵抗力を超えた時に病気になる
手術 がん < 抵抗力
抗がん剤 がん > 抵抗力
免疫療法 がん < 抵抗力
手術+免疫療法 がん << 抵抗力
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Q 免疫系とはどういうものですか?
A  体を細菌やウイルスの侵入から守り、また体の内部に生じた異常な細胞を除去するなどの、体の抵抗力の中心になっているのが免疫の力です。
  このような働きは、いろいろな種類の免疫細胞とよばれる細胞群や、抗体や補体とよばれる分子群が、互いに作用しあいながら協力して行っているので、その全体を免疫系と呼んでいます。

  免疫系の中で、体に侵入して来た細菌に対する防御を行っているのは抗体や白血球(多型核白血球やマクロファージなどの細胞)であり、体の中に生じた異常な細胞(ウイルスに感染した細胞や、がん化した細胞)を取り除くという役割を分担しているのがリンパ球、中でもTリンパ球(T細胞)という名前のリンパ球です。 したがって、がんに対する免疫反応の中心はTリンパ球です。
  がんの免疫療法は、この体の中のTリンパ球を中心とした免疫細胞を、直接あるいは間接に活性化することによって治療を行なおうとするもので、その方法にはいろいろなものがあります。
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Q 免疫療法というと健康食品などを思い浮かべますが?
A  がんに対して効果があるとされる健康食品や、医師が処方する漢方薬などの多くは免疫を活性化するということを標傍しています。これらも健康増進ということから云えば確かに有効なものがあるでしょうし、決して軽んずべきではありません。がんの予防ということから云えば、意義のあることでしょう。またそういったものでがんが大変良くなったということを聞くこともあります。
  しかし前問にも述べたように、がんという病気はもともと免疫の力を乗り越えて出来てきたものですから、一般的に云うならば、健康食品による免疫活性化だけですでに発病したがんが治るというほど、がんは生易しい病気ではありません。
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Q 現代の免疫学にもとづいた免疫療法というのはどんなものですか?
A  現代の免疫学はこの十数年の間に非常に進歩しました。その成果を使った治療法も次第に行われるようになりました。まずサイトカイン療法が挙げられます。サイトカインというのは免疫細胞などいろいろな細胞が分泌して、周囲の細胞を活性化する物質一般のことを云います。遺伝子工学の進歩によってそのような物質を大量に手に入れることが出来るようになり、治療に使われるようになりました。例えば黒色腫や腎臓がんに対してインターフェロンやインターロイキンー2を用いる治療は健康保険の適用にもなっています。

しかし、サイトカインは元来、それを作る細胞と隣接した細胞との間で局所的に作用するものであって、全身投与によって効果を出そうとすると大量に使用しなければならず、大量のサイトカインは強い副作用を生じるという問題があります。そのため期待されたほどの展開がありませんでした。

それに続いて登場したのが免疫細胞療法です。これは体の細胞を体外に取り出して培養・加工することを利用した細胞療法という新しい治療法の一つです。
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免疫細胞療法について

Q 細胞療法というのはどういうものですか?
A  最近いろいろな種類の細胞を増殖させる因子などが遺伝子工学で大量に作られるようになったことや、細胞培養の技術が進歩したことなどがあって、体から取り出した細胞を体外で培養し、いろいろな性質を与えた上で体に戻すことによって病気の治療を行うという方法が出てきました。これが細胞療法です。

  大別して患者さん自身の細胞を使うものと、他人の細胞を使うものとがあります。 自己細胞を使うものは、他人の細胞を使うものに比べて、ウイルス感染などを持ち込む危険もなく、有害な免疫反応が起こることもなく、格段に安全なものです。
  細胞療法の中で現在一番沢山行われているのは免疫細胞療法で、免疫細胞を培養・加工して治療に用いるものです。免疫細胞療法は基本的に患者さん自身の自己細胞を用います。

  そのほかに、皮膚の細胞を培養して火傷の治療などに使うものや、軟骨の細胞を培養して関節の病気の治療などに使うものなどの再生医療と呼ばれる分野のものもあり、更に、胚性幹細胞といういろいろな細胞のもとになる細胞を培養して、肝臓の細胞や神経細胞などいろいろな細胞に分化させて用いる試みなども研究されています。
  細胞療法は近い将来には医療の一つの柱になるものと期待されています。
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Q 免疫細胞療法にもいろいろなものがあるのですか
A  そのとおりです。  免疫細胞療法の目的としては、がんの治療のほか、ウイルス感染症の治療も試み始められています。

  現在一番多く行われているのは、がんの治療として行われている活性化自己リンパ球療法です。Tリンパ球を刺激して活性化することを専門にしている樹状細胞という免疫細胞の一種がありますが、これを使った細胞ワクチン療法というのも免疫細胞療法の一つです。

また、体から取り出して培養したがん細胞に、遺伝子操作を加えていろいろな性質を持たせ、これを体内に投与してがんに対する免疫反応を起こさせるがんの遺伝子治療なども免疫細胞療法の一つと考えることができます。いろいろな血液細胞のもとになる造血幹細胞を培養して、いろいろな血液細胞に分化させて利用するという方向の研究も行われています
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Q リンパ球療法の中には他人のリンパ球を使うものもあるようですが
A  活性化自己リンパ球療法は他人のリンパ球を用いる治療法とは全く違います。
  他人のリンパ球を用いる方法は、少量の他人のリンパ球を体に入れることによって患者さん自身のリンパ球を刺激しようというもので、入れた他人のリンパ球が自分のがん細胞を攻撃するということは理論上ありません。

  他人のリンパ球は免疫刺激としては悪いものではありませんが、リンパ球を介して他人からウイルス感染などを持ち込む危険性があります。
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Q 治療効果(治療効果のページ参照)の説明で進行のケースが835例中、365例ありますが、治療を受けたことによってがんが逆に悪化したということですか
A  治療前に比べてがんの大きさが 25 %以上大きくなった場合を増悪として分類しています。 がんは進行性の病気で あり、自然の経過では 3 ヶ月という単位で観察すると悪化していくケースが大半といえます。

365例は治療によって病気の経過が悪化したわけではなく、治療の効果がみられず病気が自然の経過にそって進行したということです。
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Q どの種類(臓器)のがんに有効で、どの種類(臓器)のがんには有効性が低いのですか
A

  各臓器別に集計して有効率などを計算することも可能ではありますが、その場合は多いものでも数十名程度になってしまいます。そうなると、有効率として計算してもあまり科学的な数字にはなりません。特に、頻度の低いがんでは数名程度になり、これでは「こんな患者さんがいらっしゃった」といった単なる報告にすぎなくなります。 (治療効果のページ参照

  経験的にはがんの種類によって、治療効果に大きな差はないようには考えられています。免疫細胞療法の場合は、がんの種類というよりもお体の状態が深くかかわってきます。つまり、あまりに重症な状態では免疫系も破綻しており、治療効果があがりにくいということは確かなことです。また、増殖の早いがんの場合は効果が難しいことも考えられます。つまり、免疫細胞ががん細胞を攻撃、排除できても、がん細胞の細胞分裂がそれを上回って速い場合では追いつかないということになります。そのようなタイプのがんでは化学療法を優先すべきと考えられます。化学療法剤はがん細胞に対して毒性をもって作用する薬です。有効か否かはその患者さんのがん細胞そのものの性質がその毒性に弱いか否かによって大きく左右されます。したがって、がんの種類によって効果がかなり違ってくることになります。
  免疫細胞療法が効果を発現するには、患者さんの第1には免疫系の状態、次にがん細胞の性質、つまり増殖が早いか否か、免疫系に認識、攻撃されやすいかにかかわってきます。そのため、化学療法剤以上に治療が有効かの予測が難しいことになります。

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Q がんの転移や広がりがあっても有効ですか
A  瀬田クリニックグループの患者さんの 90 %以上ははじめからあるいは再発して切除できないがんをもっていらっしゃる患者さんです。切除できない理由は多くの場合、転移や周囲への浸潤がひどいためによります。

したがって、転移や浸潤がひどいことが治療の対象からはずれることになることはまったくありません。しかしながら、全身的にあまりに広がって、お体の状態があまりに重症な場合は治療効果はあまり期待できません。
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Q 脳へ転移していますが治療は有効ですか
A  脳には血液脳関門が存在しており、治療効果が得られがたいといったこともいわれています。しかしながら、病巣部においては関門が正常に存在しているとは考えられず、また、脳腫瘍に対して、積極的に免疫細胞療法を行っている施設もあります。

  ただし、脳転移については手術で切除するか、γナイフを含む放射線療法を優先すべきであり、免疫細胞療法はそれらの治療の後で行うべきであると考えられます。
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Q 手術を受けた後での再発予防には有効ですか
A  手術によって確認できる範囲ですべて切除できた場合でも、ある確率で将来に再発をきたすことがあります。なぜ再発するというと、確認できなかった大きさのがんが切除できずに残存していたためと考えられます。つまり、たとえば 1mm 以下のがんであれば肉眼的にも確認は容易ではないでしょうし、また、画像上で診断できるがんの大きさは 5mm 以上といえます。

それらが、手術の何年かのうちに大きくなって現れてくることが再発というわけです。したがって、再発の予防というのは微小な確認できないがんの治療ということになります。そのような点から、通常の大きさのがんの治療に有効な治療は、微小ながんの治療である再発予防にはより有効であろうと考えが成立し、免疫細胞療法を再発の予防を目的として受ける方も最近では増えてきています。

もちろん、この治療によって再発が 100% 防止できるというわけではありません。再発を減らせるということを科学的な方法で証明することは、きわめて長い年月と労力を費やす必要がありますが、肝臓がんや肺がんにおいて証明した論文もあります。
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Q 化学療法(抗がん剤)との併用についてはどのように考えればよいのですか
A 免疫細胞療法と化学療法とを併用した場合でのメリット、デメリットは以下のように考えるべきと思います。第1にメリットですが、当然のことですが化学療法そのものの効果によってがん細胞の増殖を抑えることが期待できます。特に、非常に増殖の速いがんの場合は免疫細胞療法が有効に働いたとしても、がんの進行を抑え込む程には力不足でなかなか難しい場合が多いのが現実です。
このような時には、化学療法でがんの急速な進行を抑え、同時に免疫細胞療法を行った方が良い場合があります。

次に、あまり大量でない化学療法剤によって免疫系の中で抑制性に働く細胞を抑えることが知られています。これは化学療法剤が抑制的に働く免疫細胞にダメージを与える、あるいはがん細胞に作用してそれ自身がもつ免疫を抑える働きを弱めることにつながります。つまり、ひかえた量の化学療法はかえって、免疫細胞療法にとって有効に働くことがあります。

逆にデメリットについては、強い化学療法剤によって免疫系そのものがダメージを受けてしまい、治療が効かなくなってしまうことです。このようなことから、たとえば、瀬田クリニックでは概ね、化学療法を併用する場合はあまり強い骨髄抑制をきたさない程度のもので、たとえば、外来での投与が可能な範囲であることを一応の基準にしています。併用する場合は免疫細胞療法の治療スケジュールを化学療法の日程によって決めなければなりません。また、免疫細胞療法を併用することで、化学療法による白血球減少などの副作用が軽減することが考えられています。
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Q 免疫細胞療法が健康保険の適用になる見込みはないのですか
A 健康保険が適用されるためには、免疫細胞療法がもっと世間から認識され、日本中のどこに住んでおられる患者さんも、この治療を受けることが出来るようにならなければなりません。

そのためには、免疫細胞療法の存在をもっと広く知っていただき、これに関する正しい理解を得るようにしなければなりませんし、同時にこの治療を行う医療機関が全国に増えるようにし、培養・加工した自己免疫細胞の供給体制を整備する必要もありますので、現状ではすぐに保険適用になることは無理と思われます。
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Q 他で行われている免疫細胞療法(ANK療法など)と、瀬田クリニックグループの治療の違いを教えて下さい。また、どちらの方がより効果があるのでしょうか
A 当院で採用している免疫細胞療法は現在、高度先進医療として行われているものを含め主流な方法によるものです。もちろん、これまで当院を含めて多くの医療施設で多数例に実施され、豊富な経験が積まれ、多くの学術論文で報告されています。最近、様々な名称をつけた類似の治療を耳にすることがありますが、それらの治療の方法や効果などについては情報が十分でなくわかりかねる部分が多い為、お答えする事ができません。したがって、「どちらの治療の方が効果があるのか?」という件に関しましても同様にお答えは困難です。
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Q 免疫細胞療法の歴史は
A 活性化自己リンパ球療法は、1980年代半ばにアメリカのローゼンバークが創始したものです。彼は、リンパ球を体外で培養して治療に用いるという方法を開発し、養子免疫療法と呼びました。つまり、今でいう活性化自己リンパ球療法を創始しました。当時の免疫学の知識は現在と比べて乏しく、大量のリンパ球を成分採血しそれをインターロイキン2のみにより活性化し、使用するというシンプルな方法でした。インターロイキン2のみにより増殖させることからTリンパ球とNK細胞が同等に増殖していたと思われます。また、超大量のインターロイキン2を直接、患者さんへ注射するということを同時に行っていたため、極めて毒性(副作用)の強い治療法でした。
  1980年代後半より、日本でも、免疫細胞療法は大学病院や公立のがんセンターなどで、はじめられましたが、このような超大量のインターロイキン2の直接注射を併用する方法は本邦ではほとんど行われたことはありません。
その後、免疫学の進歩に伴い、Tリンパ球を中心に増殖させる方法が開発され、現在に至っています。また、特異的なTリンパ球を誘導する樹状細胞も注目され1990年代の終わり以降は盛んに行われてきています。
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Q 瀬田クリニックグループでの免疫細胞療法はいつ始まったのですか
A 活性化自己リンパ球療法は高度先進医療あるいは臨床試験として以前から行われてきていました。いずれも、対象を限定した、研究的な要素が強い医療としてでした。
その為に、広く希望される患者さんに行うことはできませんでした。
つまり、この治療法は先進的な治療法として試行されてはいたものの、患者さんの側にこの治療法を選択する自由はありませんでした。1999年4月に東京都に瀬田クリニックを開設し、その後、治療の普及、患者数、治療を施す医師の増加に伴い、横浜、大阪、福岡とハイグレードの培養設備を設置した医療施設を設けていきました。このことによって、免疫細胞療法は、はじめて患者さんの自由な選択肢のひとつとなる可能性ができたのです。

瀬田クリニックグループの各医療機関の開設時期
1999年4月 瀬田クリニック開設 
2001年11月 新横浜メディカルクリニック (現瀬田クリニック新横浜)
2003年6月 かとう緑地公園クリニック (現瀬田クリニック大阪)
2003年10月 福岡メディカルクリニック (現瀬田クリニック福岡)
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Q 細胞傷害活性とは何ですか?
A

細胞障害活性、殺細胞活性、キラー活性などともよばれます。 αβT-LAK 細胞、 NK 細胞、 LAK 細胞などはがん細胞を殺傷する能力を有しています。試験管の中でこれらの細胞と、標的とするがん細胞を混合しておき、どの程度、がん細胞を殺傷するかを測定することができ、これを細胞傷害活性と呼びます。がん細胞としては、特殊な細胞株を用いて測定を行いますが、活性の値は標的として用いる細胞の種類によってまったく異なります。

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Q 細胞障害活性が強い程、治療効果が高いのですか?
A

患者様ご自身のがん細胞に対する細胞障害活性が高いことは治療効果に関係すると思われます。ただし、特殊な細胞株に対する細胞障害活性が高いことと、患者様ご自身のがん細胞に対する細胞障害活性が高いことはまったく別な話になります。

たとえば、白血病細胞の1つである K562 細胞は NK 細胞に感受性の高い特殊な細胞株として知られています。この細胞株を標的とした細胞障害活性が高い細胞は NK 細胞の性質を有した細胞であるということはいえますが、他のがん細胞に対する活性が高いわけではありません。このような特殊ながん細胞株を標的として測定した細胞傷害活性が治療効果に関係するという学術報告もありません。

なお、活性化自己リンパ球療法などの免疫細胞療法の治療効果は、注入した細胞が患者様のがん細胞を殺傷するということ以外に、たとえば、ヘルパー T リンパ球や産生する様々なサイトカインが患者様の体内の免疫系に働きかけ、細胞傷害性 T リンパ球を誘導するなどによる部分が大きいと考えられています。

なお、詳しくは本ホームページ内、 活性化自己リンパ球療法の種類 をご覧ください。

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Q 米国のローゼンバーグ博士が免疫療法は効かないという悲観的な論文を出したのですか?
A

この論文とはネイチャーメディシン誌の 2004 年 10 月号に掲載された「 Cancer immunotherapy: moving beyond current vaccines 」という論文のことを指していると思われます。
この論文はタイトルからわかるように、ワクチン療法に関するもので、「現在のがんのワクチン療法を超えてがんの免疫療法を進めていかねばならない」という趣旨のものです。ローゼンバーグ博士は自身の所属する米国の国立がん研究所で行われた 440 例のがんワクチン療法の効果を腫瘍の縮小効果から検討しました。がんの断面積が半分以下までになったもの(完全寛解、部分寛解)は全体の 2.6 %であったとしています。これは「がんワクチン療法」の成績であり、ここには他の免疫療法、たとえば、サイトカイン療法や活性化自己リンパ球療法などはまったく含まれておりません。
また、ローゼンバーグ博士はもちろん、免疫療法自体を悲観しているのではなく、がんワクチン療法の成績を報告した上で、今後は、別な戦略としての Cell Transfer Therapy (細胞移入療法 * )への期待を述べています。

※抑制性の免疫機構を解除するために化学療法を行った上で、体外で増殖させた特異性の高い活性化 T リンパ球を用いた活性化自己リンパ球療法とインターロイキン2を投与する方法

医療従事者の方はこちらの詳細をご覧ください。

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治療を受けるに際して

Q どの程度の病状(身体の状態)であれば治療が可能ですか?
A 全身状態が極めて不良な場合は免疫系も破綻をきたしていることが予測されます。その場合は残念ながら、治療効果があまり期待できないことになります。治療を受けるに際して、概ね以下を適合基準としています。

1.食事はある程度は摂れる
2.身の廻りのことがご自分でできる
3.歩行は可能である
4.無理なく来院が可能である
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Q 副作用としての発熱はどの程度で、どの位の期間続くのでしょうか? 対処法は?
A 発熱は体感しない程度の極軽度のものも含める10%以上のケースにみられます。多くの場合、細胞の注入を受けた日の夜からせいぜい翌日までで、 38.0 度以上に上昇することは稀です。解熱剤を使用する必要があるケースはほとんど経験ありませんが、解熱剤を使用することには問題なく、免疫細胞療法の効果が損なわれることもありません。
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Q 免疫細胞療法を受けるに際しては、現在かかっている担当医の了解が必要ですか?
A たとえば、瀬田クリニックグループで行っている免疫細胞療法を受ける際には、おかかりの担当医にその旨を話していただき了解をいただいた上で行っています。

これは第1には診療情報提供書などでこれまでのご病気の経過を教えていただけなくては、最良の形で免疫細胞療法を行うことができない事となるためです。また、免疫細胞療法を行っていくに際しても瀬田クリニックグループでその病気に関するすべての検査、治療、処置を行うのは困難です。これはつまり、入院設備がないなどの問題、ご自宅から近くないなどの地理的な問題、保険診療が行えなえず経済的な負担が大きすぎるなどの理由によります。

したがって、治療を開始した後もおかかりの先生にそれまでと同様に引き続き診ていただく必要があります。中には「がんの免疫療法」と聞いただけで、アレルギー反応を示し反対される医師もいらっしゃるようです。また、なかなか相談しにくいといったこともあるかもしれません。

免疫療法というと、民間療法的なものから医療とは無縁なものまで様々なものが存在します。第1には資料などを示して、治療の内容をよく説明することが大切です。また、おかかりの医療機関で受けている治療をやめるわけではなく、あくまでも有効な治療や処置は続けて、その上での追加治療として免疫細胞療法を受けるのであることを話して理解をえることが大切です。
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Q 告知をしていませんが治療を受けることはできますか?
A 瀬田クリニックではかならずしも患者さん全員にがんの告知をするべきとは考えていません。免疫系の働きを介して病気の快復をはかろうとする以上は、心理的なケアは不可欠です。人はそれぞれ性格も違っており、告知について考えた場合、それが本人のためかどうかは、もちろん一律にいきません。

瀬田クリニックで診療を受けている患者さんのうち、 5 %程度の方は告知を受けていらっしゃいません。また、がんの告知は受けていても、病気の進行具合をすべて告知されていない方も含めると 1 割以上になります。

がんという病名をかならずしも出さなくても、その予防や、単に免疫力を高めて慢性疾患からの快復をはかるということで治療を受けることは可能です。ただ、書物などで免疫細胞療法が主にがんに対する治療であることを患者さんが知る機会はあって、自分の病気ががんでないかと疑うことになるかもしれません。
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Q 1クールの治療の後はどのようになりますか?
A 治療は瀬田クリニックグループの場合は、基本的には約 2 週間隔で 6 回の治療を 3 ヶ月かけて行うことにしています。6 回の治療を行う理由は、 1 〜2 回程度の治療が有効であるとは経験的にも考えにくく、ある程度継続した治療が望ましいと思われることが第1にあげられます。 ただし、このような費用のかかる治療をむやみに続けていくことも問題です。 治療が有効に作用するか否かを考えて継続するかどうかを決めていくことが必要になります。

この治療は即効性ということはなく、治療の効果をみるためにはやはり、月の単位で評価していかなければなりません。そのような観点から1クールとして約 3 ヶ月間で 6 回が適当ではないかと考えているわけです。

3 ヶ月、 6 回の治療が終了した時点で、ご病気の経過を調べて、どの程度治療が有効かを可能な範囲で判断します。有効に作用していると考えられた場合は中止せずにできれば維持療法として継続していく方が望ましいと考えています。
  その場合、標準的には 4 週間に 1 回程度で追加治療をしながら経過をみていくことが多いです。もちろん、医学的な判断からだけではなく、社会的、経済的なことなども考えて実行可能な範囲でご相談の上、行っていくしかありません。

現在、 3 年以上治療を継続していらっしゃる方も何人かいらっしゃいますが、数ヶ月に 1 回程度で治療を続けています。
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Q 瀬田クリニックグループの治療患者数は?
A

2007年7月までに瀬田クリニックグループの医療機関で治療を開始した患者数は6,700名を超えています。

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Q 治療可否は?
A がん(悪性腫瘍)と診断された方を対象としています。ただし、T細胞型の悪性リンパ腫、HTLV−1(ヒトT細胞性白血病ウイルス)が陽性の方などは原則として対象外になります。(HIV)エイズウイルス陽性の方は設備の上から培養が困難のため、対象外とさせていただいています。がんの手術後の再発予防目的で治療を希望される方も対象となります。尚、お体の状態が極めて悪い場合には、医師の判断により、治療をお受け出来ない場合があります。
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Q 治療の回数は?
A 基本的には、2週間に1回リンパ球を注入します。6回を1クールとしておりますので、治療期間は通常12週間(約3ヶ月)を要します。治療6回目の際に、画像診断などにより、この治療の効果を評価を致します。7回目以降の治療については、お一人お一人の結果を見て、今後の治療方針や治療スケジュールを医師と相談して決定していきます。
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Q 費用は?
A 現在は保険の適応ではありませんので、全額自費負担になります。
瀬田クリニックグループの治療費は、活性化自己リンパ球療法の場合1回の治療費は26万2500円となり1回毎お支払いいただきます。
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Q 苦痛を伴う治療ですか?
A 採血のときに、針を刺す痛みがある程度です。点滴中や治療後の苦痛などはございません。
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Q 受診までの手順について
A 最初に、主治医に免疫細胞療法を受けたい旨をご相談していただき、主治医の同意がとれましたら、初診時の持参品(診療情報提供書・レントゲン等の画像(原本でもコピーしたものでも可)・内服中の薬がわかるもの等)を用意された上で、各クリニックに予約のお電話をいれてください。感染症の血液検査結果が必要な場合もあります(詳細は受診されるクリニックへお問い合わせください)。各クリニックと「瀬田クリニックグループ電話相談窓口」では、主治医にご相談される際のお便り(説明書)や資料を準備しております。お便りには、どの様な治療法かの説明や主治医にご準備頂きたいものが書かれています。必要時にはご請求ください。(資料類は送料を含め全て無料です)
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Q 主治医に拒否されたらどうしたらいいか?
A 基本的には、主治医の同意が必要になります。こちらで準備している主治医宛てのお便りをお見せしても反対される場合には、恐れ入りますが、その状況について受診希望先の医療機関か「瀬田クリニックグループ電話相談窓口」まで御連絡し、ご相談ください。
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Q 治療成績や効果などについて具体的に医師に聞けますか?
A データに関しては、瀬田クリニックグループのホームページ上や送付資料にも一部記載しております。ホームページ上で公開している治療成績以外にご自身のがんに関する詳細データをお知りになりたい場合には、初診の際に医師にお尋ねください。尚、有料(¥15750)になりますが、相談だけのための「初診相談」という受診枠を設けておりますので、希望されます場合には、受診希望先のクリニックに予約を取った上でご来院ください。その際、主治医からの紹介状と最近撮影したレントゲンやCTなどの画像フィルムをご持参頂ければ、より個別的なお話が可能となりますので、可能な場合はご持参ください。
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Q 現在入院している場合でも、この治療が受けられますか?
A 基本的には、外来通院の治療となります。ご入院中でも、外出して来院が可能であれば治療を受けることができます。来院が困難な場合については各クリニック又は瀬田クリニックグループ電話相談窓口までお問い合わせください。お体の状態によっては、治療が受けられない場合もありますので、ご了承ください。
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Q 現在手術前ですが、今後「組織を使用した治療」を受けることができますか?
A これから手術される方で、組織を摘出する場合であれば、組織を使用した樹状細胞ワクチン療法などの治療を受ける事は可能です。まず最初に、免疫細胞療法の治療を受けることを病院の主治医に相談して下さい。主治医が治療に同意してくださる場合、手術前に当方クリニックに初診していただき、手術時の組織の提供に関して同意をいただき、組織の輸送、保管に関する手順などの説明をさせていただきます。組織を使用した治療については、「リンパ球刺激と培養」をご参照ください。
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Q 瀬田クリニックグループの各クリニックと連係医療機関とでは、治療の内容が違うのですか?
A 瀬田クリニックグループの各クリニックと連係医療機関において治療に使用する細胞は基本的に同じです。したがって、瀬田クリニックグループと全く同じ治療が受けられます。しかし、料金や受診前にご用意頂く物などが施設によって若干異なりますので、連係医療機関受診ご希望の場合は、直接受診を希望される施設にお問い合わせ下さい。
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Q 瀬田クリニックグループ以外にこの治療を行っている医療機関はありますか?
A 瀬田、新横浜、大阪、福岡以外にも瀬田クリニックグループと提携している医療機関が全国各地にあり、瀬田クリニックグループと同じ治療を受けられます。又、全国で幾つかの大学病院が「高度先進医療」として免疫細胞療法を行っており、それ以外にも民間の医療機関で行っているところもあります。ただ、施設によっては、がんの種類や病状が特定されていたり、併用治療に制約がある場合があります。
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Q 免疫力を高める健康食品(アガリクスなど)を摂取しながら、この免疫細胞療法を行っても構わないでしょうか?
A 健康食品はあくまでも食品ですので、それによって治療の妨げになるという事はございません。また、当方からこれらの食品の中止を促すような事も基本的にはありません。ただ、初診の際に、医師又は看護師に現在他に行っている治療や内服しているものがある旨をお伝え下さい。
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その他

Q 様々な健康食品などががんに有効といわれていますが、効果はありますか
A 健康食品などは代替療法として、かなりのがん患者さんが使用しているものと思います。たとえば、瀬田クリニックへ受診される患者さんの大半の方も何らかの健康食品を使用しています。これらは生体の治癒力、免疫力を高めることががんに有効であるという根拠になっているため免疫療法の一つとも受けとめられています。

実際にがんが良くなった、消滅したという事例があるとも言われています。ただし、その免疫力を高める、実際のがん患者さんに有効であるということに関しては厳密に通常の科学的な方法で検証されていないことが多いようです。

健康食品の効用について否定するものではありませんが、ただし、これらは免疫療法というよりは代替療法に分類されるものであって、通常の治療法を補完する意味合いの強いものです。したがって、「これらの食品だけでがんが治る」とか「通常の治療を否定して、健康食品だけで治療するべきである」などといった誇大な宣伝をすることは大きな誤りといわざるをえません。

健康食品を使用している患者さんに中止するように勧めることは通常はありませんが、あまりに大量に何種類もの食品を使用している場合は、バランスのよい食習慣の妨げになることもあり整理して減らすように話しています
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Q 安全性の上で問題はありませんか?
A 免疫細胞療法を行うためには充分な安全管理が行われていることが絶対に必要です。そのためには,安全性を充分に確保できる無菌培養施設、熟練した無菌作業技術者や完備した作業手順書、そして培養作業者とは独立した安全管理者、安全管理体制の存在などが必要です。

作業工程での無菌性の確保、製品についての無菌性の確認、ほかの血液からのウィルス感染症伝播の危険性をどのように防いでいるか、あるいは患者さんに他の患者さんのリンパ球を注入しないようにするにはどのような防止策をとっているか、など非常に重要なことです。

大学病院など公的な医療機関であるからといって、このような面が充分であるとは限りません。このような事を充分に確認されて信頼できる免疫細胞療法を行う医療施設を選ばれることが必要です。
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Q 治療費は自由診療ですが、医療費控除の対象となりますか?
A 対象となります。医療費控除の適用を受けるためには、確定申告の手続きが必要となります。年末調整では適用を受ける事が出来ません。確定申告には、その年に支払った領収書の添付が必要となりますので、治療を受けた場合には領収書をなくさず保管してください。
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「がん治療総決算」にある免疫療法についての見解に関して

Q がん細胞をリンパ球が非自己と認識して排除することは無理なのですか?
A がん細胞に対して身体のリンパ球が非自己として認識し、攻撃、排除することは分子レベルでまで証明されています。これはメラノーマや腎臓がんに限ったことではありません。

1980年代以前であれば、ヒトのがんにおいて、リンパ球ががん細胞を非自己と認識し、攻撃、排除するかどうかは結論が出ておりませんでした。しかし、現在においてはこれを否定する学者はいません。試験管の中で活性化されたリンパ球が効率よく自己のがん細胞を殺傷する現象は容易に目で観察することもできます。

がん細胞は自己の正常細胞から出来てくるものですが、正常細胞ではありません。正常細胞ががん細胞に変化するのは、さまざまな遺伝子の変化によっています。変化した遺伝子は、正常細胞にはない蛋白質を作ります。正常な細胞が作らず、したがって正常な身体の中には存在しない蛋白質は身体の免疫系が働く標的、つまり抗原になります。 このがん細胞がもつ抗原を免疫系が認識し、リンパ球ががん細胞を攻撃、排除することが明らかにされ、この抗原の分子構造すらも明らかになりました。

現在ではこの抗原は化学合成され、治療にも臨床使用されています。 このことは科学的に正確な事実として、広く学会にも認められていることであり、メラノーマと腎がん において最初に研究されましたが、その後、他のがんにも広く証明されています。 今年度のがん学会とがん治療学会だけでも、がんの抗原とそれらを利用したがん治療に関する報告が100題以上も行われたことを見ても、このことが判ります。
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Q リンパ球が非自己として認識できなかったから、がんは成長を続けた結果、診断できる大きさになった。したがって、診断されるがんはリンパ球には治せないのですか
A

免疫の壁を乗り越えて発生したとしても、免疫反応が働かないことにはなりません。免疫力が強化されることで病気から回復することもあります。

感染症を起こす細菌、例えば結核菌に抗原性があることを疑う人はないでしょう。だからと言って、結核が免疫系の力で必ず治るわけではありません。結核で亡くなる方があるから結核菌には抗原性がない、ということにならないのは言うまでもありません。

結核の発病は身体に侵入した結核菌が免疫に打ち勝って増殖することによって生じます。これは免疫が働かなかったわけではなく、免疫の力が結核菌の力に劣っていたためです。しかし、発病したからといって免疫の力で治らないわけではなく、発病後でも免疫の力で自然治癒することも少なくありません。

がんが絶えず身体の中で発生しているが、その大部分は免疫系の力で抑え込まれていて、たまたま免疫の壁を乗り越えたものが実際の病気にまで進展するのだということは、現在ではかなり確かなことだと考えられています。それはがん細胞が免疫反応を起こしにくい細胞に変化する場合もあるでしょうし、免疫の壁が低くなる場合もあるでしょう。
治療によってエイズが良くなっているエイズ患者さんに多発するリンパ腫などは後者の典型でしょう。しかし、がんが免疫の壁を乗り越えて出来てきたからといって、免疫反応の対象に全くならないということにはなりません。ただし、がんが免疫の壁を乗り越えて出来てきたものであるだけに、がんの免疫治療はよほど強力に行わなければ意味がないというのも確かです。

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Q 免疫療法でがんが治った効いたという話は根拠が薄いのですか
A

活性化自己リンパ球療法の有効性には他の治療と同様に限界があります。進行がんを治癒させるのはどの治療法によっても困難な場合が多いですが、治せないからといって有効でない治療とはいえません。

がんの免疫療法の中で活性化自己リンパ球療法の有効性については、いくつかの証明がされています。まず手術後に残存する微小ながんの治療については、卵巣がん、肺がん、肝がんについて、長期生存率を有意に増加させることが統計学的な証拠をもって証明されています。実質的に治癒効果があるということです。

また手術不能な進行胃がんについては、化学療法との併用によって、生存期間が化学療法単独に対して統計学的な有意差をもって延長することが証明されています。決して何の証拠もない治療法ではないのです。これらのがんが特別であるという理由はありません。

現状では進行がんの治療はどのような治療法によっても、治癒を期待することは残念ながら大変困難です。 たとえ、治癒できなくとも治療を受けてがんと闘っていくことが無駄でないことはいうまでもありません。活性化自己リンパ球療法 だけでは進行がんを治癒させることが少ないとは言っても、副作用の極めて少ないこの治療によって、 QOL を低下させることなく延命効果があれば患者さんにとっての利益は大きいと思われます。

進行がんに対する免疫療法は、がんの力を直接的にそぐような他の治療法と可能であれば併用して、患者さんの状態を出来るだけ長く良い状態に保つことを当面の目標としています。これは統計学的に証拠となる数値として示すことがなかなか困難な目標です。しかし、進行がんを治したという証拠が無いから詐欺だというのは短絡的な考え方です。

我々が行っている免疫療法(活性化自己リンパ球療法を中心とした免疫細胞療法)が、この目標の面からいうと患者さんの利益になっていることが少なくないことは、我々の膨大な症例の蓄積が物語っていると、我々は考えています。

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