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Introduction
大腸癌は消化管の悪性腫瘍の中では、胃癌についで頻度が高く、しかも年々増加傾向にある。大腸癌の予後を最も左右するのは肝転移で、有効な治療が施されなければ予後は2年以内とされている。
Patient and present illness
80歳(2006/6/7)、男性。 既往歴:60歳時に緑内障、70歳時に膵炎。 初診時(1/23)身体所見:眼瞼がやや浮腫調。表在リンパ節腫脹なし。肝脾腫なし。右側下顎前歯部歯肉に潰瘍と生検による欠損と同部位の抜歯後の状態を認めた。呼吸音・心音異常なし。四肢浮腫なし。病歴:2005年12月上旬頃より右側下顎前歯部歯肉に小潰瘍出現し、同部の軽度自発痛を伴うため近医の歯科を受診。右下3,2
部唇側歯肉部に径2cm、周囲硬結(−)の潰瘍を認め、生検の結果はchronic necrotizing inflammationと診断されていたため消炎鎮痛剤および抗生剤の投与を受けていた。しかし、その後も次第に潰瘍部のサイズ増大を認め自発痛も増強してきたため、再度同部位の生検を施行。最終的にびまん性大細胞B 細胞型悪性リンパ腫(stage1E)と診断された。
Case
70 歳男性で、2004 年9 月のドッグで便潜血陽性を認め、精査の結果、回盲部癌と診断された。
2004 年11 月11 日、右半結腸切除、SS,N4,
P0H0M(+)、Stage IV、SMA 周囲および旁大動脈リンパ節転移(+)、両肺多発転移を認めた(Figure 1)。
2004 年12 月15 日よりCD3-LAK 療法を2 週間に1 回のスケジュールで開始。
2005 年3 月15 日、CEA 上昇し、CT では肺の転移巣は不変であったが、肝にも転移を認めた(Figure2)。そのため、テガフール・ウラシル(UFTR)とホリ
ナート(ユーゼルR)を6週間投薬、2週間休薬で併用開始した。
2005 年5 月10 日、CEA 下降し、CT では肺・肝の転移病巣の部分寛解を観察した。
2005 年7 月5 日、CEA は正常範囲まで下降し、CTで肺病巣は完全寛解、肝病巣はφ2cm からφ3mmに縮小した(Figure 3)。
2005 年9 月、CD3-LAK 療法の間隔を、4 週間に1回で継続した。
2006 年7 月24 日現在まで、ホリナート・テガフール・ウラシル療法にCD3-LAK 療法を併用し、寛解を維持している(Figure 4)。
Discussion
異時性の肝転移に対しては外科的な切除などが有効と考えられているが、本症例では肺転移も認めたため、肝転移部の局所治療はされなかった。大腸癌に対する化学療法はこれまで5 FU にchemical
modulator であるLeucovorin を加えたRegimen
が標準的治療法であったが、多発肺、肝転移症例に対
する著効例は稀である。本症例は、CD3-LAK 療法1クールでは無効かと思われたが、ホリナート・テガフール・ウラシル療法を併用することにより、著効
が得られ1年以上維持されている。
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