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 臨床症例報告No.
  免疫細胞療法(CD3-LAK法)により寛解を得た胃がん、肝転移症例 

(瀬田クリニックグループ/ 瀬田クリニック院長 後藤重則

切除不能の進行胃がんの予後は不良で、特に高齢者においては毒性の強い化学療法がかならずしも生存予後に貢献しないことから、Best supportive care(BSC)を選択されることも少なくない。肝転移を伴う胃がんで、高齢のため免疫細胞療法(CD3-LAK法) 単独で治療し、Good PRを観察した症例を報告する。
 症例は77歳男性で、既往歴に肺繊維症がある。
2001年3月、胃部不快感のため某医大付属病院受診、精査にて胃がん、肝転移、膵浸潤と診断された。Figure1に胃透視と腹部CTを示す。
 4月27日に肝動脈よりドキソルビシンの投与を行ったが、副作用も強く、1回で中止となった。その後、BSCで経過をみていたが、2001年7月に免疫細胞療法を希望して当院へ受診した。
 初診時のPSは1で、食欲不振があり、季肋部に圧痛と腫瘤を触知、血液検査所見ではWBC 7000/μL、RBC 340万/μL 、Hb 8.7g/dlと中等度以上の貧血を認めた。
腫瘍マーカは、CA19-9 70U/ml, CEA 3.4 ng/mlとCA19-9の軽度上昇を観察した。

2001年7月10日の腹部CTを示す(Figure 2)。肝右葉を中心に多発性の肝転移をみとめ、2001年4月20日に比較して明らかに腫瘍の増大が観察された。また、左腎は軽度、水腎症も伴っていた。7月16日より約2週間間隔で免疫細胞療法を開始した。
 5回の治療が終了した9月21日の腹部CTでは肝転移巣は不変(Figure 3)、CA19-9は68U/mlあったが、摂食は改善し、体重も増加、触知上、季肋部の腫瘤も縮小していたため、さらに治療を継続した。約4週間間隔で治療を継続、2002年2月18日に11回目の治療を施行した。その時点ではPSは0、Hb 13.4g/dlと貧血も改善、2月23日のCTでは肝転移巣の改善がみられ、good PRと判定した。(Figure 4)

本症例はその後、約2ヶ月間隔で免疫細胞療法を継続したが、2002年11月のCTにて肝転移巣が再燃した。

再燃後、2週間隔で3回の免疫細胞療法を施行するも、2002年12月25日のCTにて肝転移巣はProgressiveであった。そのため、免疫細胞療法は中止し、TS-1による化学療法を施行することとなった。

※図表に関してはPDF版をご覧ください  PDFファイルはこちらから 


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