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看護師日誌   

5.2
 向き合う


今年も見事に咲いた桜も散り、代わりに青々とした葉が茂り、そして、クリニックの庭には色とりどりのツツジとハナミズキ等の草木が花を咲かせています。ツツジやハナミズキが咲く傍らで、小鳥や蝶々が戯れる様子を見ていると生命が活動する季節を実感します。
私の尊敬する人々と言う枠の中に、‘なにかを創り出す人'があります。何かを作りだそうとするとき、例えば、このように文章を書こうとするとき、自分に文才があったら次から次へと文が頭に浮かんできて、すらすらと文章が書けるのだろうなと無いものねだりをしたくなります。
しかし、創り出すということはある芸術家に言わせると才能があるからやれるとか情熱があるからできるとか言う問題ではない、やろうとしないから、やれないんだと。何かをやろうと決意するから意志もエネルギーもふき出してくるんだと。
確かに自分には出来ないと思う頭が端からあるからやろうとしない・・、なるほど才能云々の前に心構えというか物事への取り組みの問題かと自分の考えの甘さを反省します。

そして、同じくしてこのように文章を書こうとすると痛切に感じさせられること、それは、いかに日々何も考えずに過ごしているか、漫然と過ごしているということです。
日々の生活にかまけて考えないように逃避しているのか、物事を深く感じることのできない枯渇したこころになってしまっているのか・・・。このように文章を書くということは自分の考えを整理して言語化すること、それは自分自身と向き合い考えることであり、意識しないとなかなかできることではありません。
ある時患者さまがおっしゃいました。病気になる前は何にも考えず日々過ごしてきたが、病気になって今まで感じなかったいろいろなことを感じることが出来るようになったと。
いろいろなことを感じとれるこころとはどうすれば身につけることができるのでしょう。
豊かなこころを持ってしていろいろなことを感じ取れる−様々な経験を通して自分と向き合い、考えさせられて、様々なことを感じ取れる豊かなこころを身につけることができるのかもしれません。先ほどの患者さまは病気という大変な経験を通して自己と病気と向き合い学び、豊かなこころを持てたと教えてくださったのでしょう。そして、その患者さまはおっしゃいました「病気になることは悪いことばかりじゃないよ。」と笑顔で。
私はまだ患者さまのように大変な経験もしたことがありませんが、日々のちょっとした経験もおざなりにせず、豊かなこころの糧とできるよう、自分に問いかけ向き合っていきたいと思います。




 

         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
         
   
   
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